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しまなみ海道 Day 1

by Hanako

サイクリングしてみたいなあ。
しまなみ海道かあ。
・・・よし、行こう。

思い立ったのは先月。
しまなみ海道がどこにあるのかさえ知らなかったけど、
『初心者でも走りやすい』という一文を見て、
気がつけば宿とレンタルサイクルの予約をしていた。

今度しまなみ海道に行ってくると言う私に、
「泊まるとこはちゃんと早めに確保しなあかんで〜」と
あっけらかんな母。

(大丈夫、ばっちしよ。)


そういえば、昔からそうだったな。

事後報告しがちな私。
だけど否定せず、必要以上の干渉もせず、
ちゃんと送り出してくれて、ちゃんと迎え入れてくれる。

改めて感じる優しさ。
親はいつだって私の味方だ。


さくら547号に乗り込む。
さくらに乗るのは今回が初めて。
座席がなんとなくゆったりめで、前との間隔が広い気がした。

ほんのちょっとなことだけど、嬉しい。

福山から在来線に乗り換え、予定通り尾道に到着。
平日の朝だけど、なかなか賑わっていた。
みんなどこに行くのだろうか。

商店街を歩く。
予約していたレンタルサイクルを受け取るため、
自転車屋さんを訪れた。

「砂や雨で滑るから気をつけてね。」
「お尻痛くなるからね。」
「ブレーキは必ず左からね。」

説明を聞いていると、だんだん不安になってきて、
なんとかなるという気持ちが心の片隅に追いやられてしまった。

久々の自転車。
初めてのロードバイク。

(大丈夫か、私・・・)


車体をふらふらさせながらも出発。
駅前渡船に乗って向島へ。

向島ではとにかく運転に必死だった。
(車道走るの怖い!)

ギアの加減が掴めず、立ち漕ぎもふらふらで、
周りを見る余裕なんてとてもじゃないけどなくて、
ひたすらブルーラインを辿っていた。


因島大橋を渡り、因島到着。
初心者には厳しい長い坂道を上り、
はっさく屋という甘味屋さんを訪れた。

はっさく大福/ジャンボいちご大福/はっさくゼリー
はっさく大福/ジャンボいちご大福/はっさくゼリー

美味。もう名前のまんま。はっさく大福。
なんでわざわざ大福にしちゃったよ、と思っていたけどなるほど納得。
白あんと八朔の酸味がいい感じ。

甘味と景色で疲れを癒し、生口島へ出発。


生口橋
生口橋

生口橋入口までの上り道、
『なんでサイクリングなんかしようと思ったんやろう・・・』
と後悔の念が湧いてきた。

思ったよりしんどくて、
思ったより孤独で。

だけど、心のどこかではそんな思いが一過性であってほしいとも願っていた。


何かに挑戦したかったのだろうか。
自信がほしかったのだろうか。

考えても理由はわからなかった。


だけど、帰ってきた今ならなんとなくわかる。

きっと何かを変えたかったんだ。

何もない自分を、すっからかんな人生を、
これまでを、これからを、意味のあるものにするために。


生口橋
生口橋

生口橋を渡りきり下り道になると、もう、
何のため、なんてどうでもよくなった。

思いっきり風を切って、自転車と風と一体になって、
『生きてる!』って感じた。

気分爽快で楽しい。
これだけで充分だった。


そして、生口島到着。
行ってみたかったのは、
耕三寺にある未来心の丘という大理石庭園。

まるでキクラデス諸島のどこかに居るみたい。

白い壁、白い階段、白いモニュメント。

青空だったら、青と白のコントラストで
さらにフォトジェニックだっただろう。

雨が降る前に来れてよかった。


「そうやん、もうすぐ雨降るわ。」

名残惜しいけど大三島へ出発。

多々羅大橋
多々羅大橋

お尻はやっぱり痛いけど、運転はだいぶ慣れてきて、
いつの間にかすんなり立ち漕ぎしていることに気がついた。

思いがけない上達の実感に、なぜか泣きそうになっていた。

日常では避けてきたいろんな問題に対して、
ちゃんと向き合おうとか思っちゃったりして。

広島県→愛媛県
広島県→愛媛県

多々羅大橋も無事に渡り切り、大三島に到着。

休憩がてら多々羅しまなみ公園に寄ってみた。


ぜひ写真を撮りたかった、サイクリストの聖地記念碑。

サイクルスタンドもユニークで、
「え、これどうやってかけるん」とか言いながら、
一人で遊んでしまった。

さてさて、宿へと向かわないと。


(柑橘農家さん多いな〜長閑だな〜)

呑気に走っていたら、
宿とは違う道を進んでいることに気がついた。
伯方島に向かうルートを走っていたようで、
危うく大三島橋に入ってしまうところだった。

来た道を引き返し、
Googleマップに案内されたルートを辿ると、
近道なのか何なのか住宅地を彷徨わされ、さらに時間ロス。

「ここ何回通った・・・?」

地図読めない方向音痴人間のひとり旅は、大変だと知った。


なんとか大三島の真ん中を横断するルートに辿り着いた。
三村峠という地味に長く地味にきつい峠道を進む。

ここへ来て初めてバックパックの重みを感じる。
肩が痛い。

しんどいときは無理せず歩くに限る。
この自転車旅で身につけた自己流の対策だ。
自転車漕ぐときと歩くときでは使う筋肉が違うのか、
時間はかかるが止まらないで進むことができる。

力を抜くことは大事だということを改めて実感しながら、
宿へと急ぐ。


峠を越え、ようやく予約していたゲストハウスに到着。
ちょうど部屋に荷物を置いた頃、雨が降り出した。

「セーフ!」

思わず、にっこり。


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Hanako
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